一昨日の記事で紫色の三味線”Sakura”の記事を書いたところ、多くの方からご反響いただきました。
本当にありがとうございます。
本日はSakuraの棹に使われている木材、パープルハートについて調べてみたので書こうと思います。
三味線といえば花梨・紅木などが主流なので、このパープルハートという木材がどんなものなのか気になりますね。
パープルハートとは?
パープルハートは別名バイオレットウッドと言います。
その名の通り紫色なのが特徴の木材です。
パープルハートは水はけがよく、耐久性もそこそこあり頑丈な木材です。
世界的にまだまだ生産可能で、値段もそこそこなのも魅力なところです。
パープルハートの原産
パープルウッドは中南米原産で、熱帯アメリカに幅広く分布しています。
中南米という広大な土地に広く分布していることもあり、かなりの量木材がとれるということです。
パープルハートの特徴
冒頭でも書きましたが、やはりその色が最大の特徴です。
色を活かして、家具などに使用されたりすることが多いそうです。
また、木材として硬いが加工しやすいというのも特徴です。
耐久性もあり、変化や反りなども少ないので長年使用するものには良さそうです。
面白い特徴として、パープルハートは削ったりすると最初はそこまで紫ではないそうです。
しかし、空気に触れ時間が立つと徐々に紫に変化していきます。
加工について
もくもく会で谷中太一さんにパープルハートの加工についてお話を聞きました。
加工はしやすいそうですが、磨くのが大変とのことでした。
また、胴もパープルハートで作れないのかということも聞いたのですが、胴を作れるサイズの丸太がパープルハートから取れないそうです。
確かに調べてみると、パープルハートは直径0.6~1.2m程度なので最大級に成長しないと丸太では取れなさそうですね。
いつかオールパープルハートの三味線も見てみたいですね〜
どんなものに使われているのか
パープルハートが実際どんなものに使われているのかも調べてみました。
家具をはじめとし、箸やペンなどに使われています。
Googleの画像検索をしてみましたが、本当に多くものに加工されていることがわかります。
けん玉や時計などにも使われているんですね。ギターやドラムなんかにも使われている例もみられました。
んん〜?
( ゚д゚)ハッ!
おわ〜〜〜、パープルハートの撥を発見!!
木材加工屋さんのブログのようですね。
パープルハートの三味線の撥と駒が掲載されていました。
やはりすごい鮮やかな色ですね〜
この木撥めちゃめちゃカッコ良いです!!
調べてみると、どの製品もパープルハートの色が活かされています。
また、安定性や耐久性を必要とするものに多く使用されているのも感じました。
パープルハートという木材の堅牢性が分かります。
値段
せっかくなので、パープルハートのお値段も少し調べてみました。
木材の相場は詳しくありませんが、木材を扱っているサイトなどをみると「結構安いな」という印象でした。
紅木も扱っているサイトで見比べるとやはりパープルハートは安いですね。
紅木も単品で購入するならそこまで気にはならないですが、加工する為にそれなりの量を購入するとなると値段がかさみます。
そうするとやはりパープルハートは選択肢として視野に入って来ますね。
パープルハートの今後
こうして色々と調べてみるとパープルハートは中々に面白い木材ですね。
値段もまだ安く、今後はSakura以外でもパープルハートを使用した三味線などが増えるかもしれません。
現在、最高級の三味線に使われる紅木はだんだん取れなくなり、値段も上がっています。
また、ローズウッドと呼ばれる紫檀などもまれに三味線に使われますが、こちらはワシントン条約などで取引制限がかけられてしまっています。
いずれも希少なものになってきている為です。
値段が上がる、そもそも材料が手に入らなくなれば楽器の作成や修理の死活問題となって来ます。
その為に、楽器屋さんも様々な試行錯誤をされているようです。
楽器に使用する木材の入手が難しい中、パープルハートは新たな可能性になるかもしれません。
今後のどうなっていくか、その動向から目が離せませんね。
今回パープルハートについて調べました。そして木材事情を色々と知ると、演奏者としては楽器を大切に使っていかないとなぁと再認識させられます。
皆様も、自分の楽器を大切に末長くお使いくださいませ〜
コメントはこちら