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尺八吹くなら一度はやりたい名曲『對動』

今日は『尺八二重奏曲第三番 對動(ついどう)をご紹介いたします。
尺八吹きならご存知の方も多い曲かと思います。

✏️作曲者✏️

作曲者は人間国宝、初代山本邦山氏です。

数多く尺八の名曲を残し、偉大な活躍をされている尺八会伝説のお方です。
對動は1971年、邦山氏が30代前半くらいに作曲された曲です。
40年近くを経てなお色褪せない對動という曲は本当に名曲なのだということが分かります。

♫曲調♫

對動は第1章から第3章までの3部構成の曲です。
それぞれの章で色がガラッと異なります。

第1章 〜早いテンポを二本の尺八が駆け抜ける〜

對動は対動とも書き、対になって動く様を表しています。
その中でも第1章は駆け抜けるような速さの曲調が特徴的です。
出だしからアップテンポで細かい音の重なりが多いです。初めて對動の第1章を聞いた時、尺八というものの印象が変わりました。こんな曲が尺八にあるんだ!!と。

そして、速い第1章の中でもしっかりと序破急があり、とても魅力的に構成されています。
特に後半の息もつかせぬ掛け合いは迫力満点です。

第2章 〜緩やかなテンポは尺八の美しさを奏でる〜

第2章は第1章と打って変わってスローテンポな章です。
スローテンポでロングトーンが尺八の音の美しさを伝えてくれる章です。
尺八らしい、尺八といえばというものをストレートに伝えてくれるのがこの章です。

そして、スローテンポだからこそ、演奏者の技量が試されます。
テンポ感で奏でる第1章とは全く色の異なる章は曲に素晴らしい緩急を与えてくれます。

第3章 〜軽やかなリズムが清々しさをもたらす〜

第3章は拍子が変わります。
4分の3拍子という尺八ではあまり用いられない拍子が、独特のリズム感を生み出してくれる章です。
軽やかなリズムは第1章の勢いや迫力とも異なり、どこか残る音の余韻は第2章の伸びとも異なる色を持ちます。
そしてこのリズムの中でも、対という部分がしっかりと詰め込まれていて、次々と変わる音でお客様を最後まで楽しませてくれます。

重いままで終わらない、終曲時に清々しさを与えてくれる完結の章です。

✨難易度✨

難易度的には、中くらいの難しさかと感じます。
第1章から第3章まででおよそ10分弱の曲です。
各章の中で掛け合う部分が本当に多く、一瞬のミスで曲がバラバラになる可能性があり、リカバリー力やミスした際も平常心を保てる精神力なども試されます。
第1章から第3章まで通しで演奏するならば、細かい技術や緩やかな音を聞かせる技術など、かなりの技量が必要になってきます。

しかし、各章を分けて見るのであれば、尺八経験1年くらいでもやれる曲です。
各章に必要なものをしっかりと理解し練習すれば必ずできるようになります。

私も大学の時、関東学生三曲連盟主催の新人演奏大会(入部1年の新人が出られる演奏会)にこの曲の第1章で出演いたしました。
ほぼ2-3ヶ月この曲漬けではありましたが、演奏会に出る頃にはしっかりと演奏会できるようになっていました。
なので、難易度的には激ムズというものではありません。

尺八経験が長い方であれば、尚のこと素晴らしい對動が演奏できます。

尺八ってこんな演奏もできるんだ!!それを教えてくれる一曲

對動は本当に楽しい曲です。
私は初めて聞いた時、「こんな曲が尺八にもあるんだ!!カッコイイ!!演奏してみたい。」そう思いました。
そして、お客さんにもこの曲のインパクトは同じくあり、かなりウケも良い曲です。

息を合わせるということで、演奏者同士の仲を深めてくれたりという所にも一役買ってくれます。
演奏したことのある人もそうでない人も對動、是非演奏してみてはいかがでしょうか。

それでは、楽しい和楽器ライフをお過ごしくださいませ〜

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